のぼり旗の存在感

のぼりの存在感はなぜあんなに強いのでしょう。

それには、まず「風」が関係しています。

人間は、動くものをしっかりと見ようとするものです。

見えないと、不安だからです。

つまり、風になびくのぼり旗を見ると、一体何が書いてあるのか、あの旗の正体は何なのか、を知ろうとしてそちらに意識を傾けることになるのです。

すると、自然と存在感は大きくなります。

途中まで見たクイズの答えを知りたくなるのと同じように、目に飛び込んできて揺らめいているものの正体を、人々は自然に追い求めてしまうのです。

そして、神事で使われるのぼりが「神様の目印」であるように、のぼりの存在は「行くべき場所」を示しているような錯覚を起こさせます。
(旗の持つ力):会田誠 『美しい旗』

そこに行けば、何か自分の求めているものがあるのではないか、自分はもともとそこへ行きたかったのではないか、そんな気持ちが湧き上がってくるのです。

また、戦で使われていたことからもわかるように、人の心を盛り上げる効果があるので、幟をみると、「なんだかおもしろそうだ」と思ってしまうのです。

このような特徴が、あの存在感を生んでいるのです。